「なぜこんなに色々な会社がWebデザイナーの広告を打ち出して、未経験者を勧誘してくるのか?」
知恵袋にあった投稿です。この疑問、ごもっともだと思います。
YouTubeを見ていると流れてくる「未経験から月30万」。InstagramやXにも「3ヶ月でフリーランス」。あれだけの量の広告を出せるのには、理由があります。
正直に答えます。広告費を出しても回収できるからです
広告は、タダでは出せません。1人の申込者を獲得するのに、数万円から十数万円の広告費がかかります。
それでも出す。なぜかというと、受講料が数十万円だからです。
受講料が40万円のスクールなら、1人の獲得に5万円かけても元が取れます。80万円のスクールなら、10万円かけても余裕がある。高額な一括前払いの料金設計だからこそ、大量の広告を回せるんです。
これ自体は、ビジネスとして間違っていません。広告費をかけて集客し、教育サービスを提供して対価を得る。それだけなら健全です。
問題は、その仕組みの中に、おかしなものが紛れ込んでいることです。
危険なサイン、7つ
スクールの広告やサイトを見るとき、以下の7つのうち1つでも当てはまったら、立ち止まってください。
1|「月◯万円保証」「稼げる保証」を謳っている
保証できるわけがありません。スキルを身につけても、仕事が取れるかどうかは別の問題です。制作ができる人は何万人もいます。保証という言葉は、契約書の中の条件を読むまで信じないでください。
2|「今日申し込めば◯万円割引」「この枠は今日まで」
正規料金で堂々と売れないサービスは、値引きで焦らせて決めさせようとします。まともな教室なら、持ち帰って比較する時間をくれます。
3|「分割で月々◯円」と書いて、総額が目立たない
月々9,800円と書いてあって、よく見ると36回払い。総額は35万円。月々の数字だけ見せて、大きい金額を隠す書き方をする教室は注意です。
4|卒業生の実績が、実名も作品もなく抽象的
「卒業3ヶ月でフリーランスに」「受講後に月30万達成」——こういう声が並んでいるのに、名前もサイトもポートフォリオも載っていない。それは証拠ではなく、コピーです。
5|講師の名前や実績が曖昧
「現役エンジニアが指導」とだけ書いてあって、誰なのか分からない。何を作ってきたのか具体的に出てこない。教える側の実績が見えない教室では、教え方の質を判断できません。講師の見極め方も参考にしてください。
6|返金条件が分かりにくい場所に書いてある
「全額返金保証」と大きく書いてあるのに、条件を探すとFAQの奥の方にある。しかも条件が厳しい。返金保証は、条件が明確で簡単に見つかるかどうかで判断してください。
7|無料体験に行ったら、その場で申込を求められる
体験レッスンが、実質的に営業面談になっている。持ち帰って検討する余裕を与えてくれない場合は、教室側に余裕がありません。
まともな教室に共通すること
逆に、安心できる教室には、共通点があります。
- 総額が明記されている。計算しなくても分かる場所に
- 向かない人には「向かない」と言う。全員に「大丈夫です」とは言わない
- 勧誘をしない。体験に行っても、持ち帰って比較する時間をくれる
- 講師の実績が、具体的に出ている。誰が、何を、いつ作ったか
高い教室が悪いという話じゃないんです。40万円でも80万円でも、内容に見合っていて、誠実に運営されている教室はあります。問題は価格ではなく、透明性です。
当教室が広告を大量に出さない理由
うちの場合です。
うちは、広告を大量に出していません。出さない理由は単純です。そもそも大勢に来てほしいと思っていないからです。
教室は、私にとって3番目の事業です。2つのメイン事業の合間に教えるスタンスで始めました。月に3人くらい、本当に学びたい人が来てくれたら十分だと思っています。
だから、無理に集める必要がない。広告費を回収するために高額にする必要もない。月謝制にしているのも、まとまったお金を集めたいからではなく、始めやすく、辞めやすくするためです。月謝制の詳しい話は、途中でやめられる教室の見分け方で書いています。
独学で詰まると、全部の広告が嘘に見える
別の角度からも一つだけ。
スクールの広告が全部怪しく見える人の中に、「勉強が思ったより難しくて、心が折れかけている人」が混ざっていることがあります。
独学で始めたけど、うまくいかない。エラーが出て止まった。何を見ても分からない。その状態で「未経験でもできる」という広告を見ると、嘘に見えるんですよね。「自分はこんなに苦しんでいるのに、あんな簡単そうに言って」と。
これは、広告が嘘なのではなく、独学で詰まる構造があるということです。その話は、挫折経験がある方へで詳しく書いています。
SEO対策会社と比べてくれた方の声
以前、こういう声をいただいたことがあります。
別のところに「SEO対策万全サポート」を謳う会社に依頼していた方の話です。その方は、毎月お金を払っていたのに、何を何の目的でどのようにサポートしてくれるか、全く教えてもらえなかった。費用ばかりがかさんでいた。
そんな経験をした後に、うちのサイトを見てくれた。
その方がおっしゃったのは、「何を何のためにどのようにするかが、明確にひとつひとつクリアに順を追って説明されていた」ということでした。
私はこれを読んで、ああ、分かりやすく書くことは、それ自体が信頼になるんだなと思いました。
7つの危険サインを、そのまま使ってください
この7つは、どの教室を検討するときにも使えます。うちの教室を含めて。
チェックして、比べて、判断してください。比較チェックリストも使ってみてください。
私がいちばん勧めたいのは、急いで決めないことです。今日申し込まなくても、良い教室は来月もあります。焦らせてくる教室は、焦らせる理由がある教室です。
勧誘は一切しません。合わなければ、他の学び方をおすすめします。
「自分の目的に合う学び方が分からない」という方は、何から学べばいい?——目的別の学習ルートも参考にしてください。
