「迷惑ばかりかけています」
こういう言葉を、学んでいる途中の方からいただくことがあります。
なかなか覚えられない、同じことを何度も聞いてしまう。先生に申し訳ない。他の生徒さんに比べて自分だけ遅い。
その気持ちを持っている方に、講師側の本音を伝えておきたいんです。
初歩の質問が、一番ありがたい
これは本心です。
初歩の質問をしてくれる方は、どこで詰まっているかを見せてくれているんです。
教える側にとって、一番困るのは「分かりました」と言われて、実は分かっていないことです。次に進んでしまうと、どこまで戻ればいいか分からなくなる。
「ここが分からない」「これ、前も聞いたかもしれないけど……」と言ってもらえた方が、ずっとやりやすい。
質問は、迷惑ではなく、情報です。
20代、パソコンが得意じゃなかった生徒さんの話
20代の女性で、もともとパソコンが得意な方ではありませんでした。WordPressをちゃんと触ったこともなかった。最初は「私にできるのかな……」と不安でいっぱいだったそうです。
レッスンを始めても、なかなか覚えられなかったり、同じことを何度も聞いてしまったりして、ご迷惑をかけてばかりだった——と、後から教えてくれました。
でも私は、根気強く教えていただけです。
特別なことはしていません。聞かれたことに答えた。分からなければ、角度を変えてもう一度説明した。それだけです。
この方は最終的に、20時間ちょっとのレッスンで、自分一人でホームページやブログを立ち上げられるようになりました。
「同じことを何度も聞いた人」が、ちゃんと作れるようになった。
何度聞いたかは、結果には関係ありませんでした。
質問できないのは、性格じゃなく環境の問題
質問をためらうのは、性格の問題じゃありません。環境の問題です。
集団レッスンの場合
周りに人がいると、「こんなこと聞いたら恥ずかしい」と思う。他の人は分かっているように見える。自分だけが分かっていないように感じる。
でも実は、分かっていない人は他にもいます。ただ、聞けないだけです。
チャットやフォーラムの場合
文字で質問するのは、声で聞くより難しい。何が分からないのかを、文章にしなければならない。それができるなら、ある程度は自分で調べられてしまう。
本当に分からないときほど、質問の仕方が分からない。
マンツーマンの場合
他に人がいない。比較対象がない。聞いた瞬間に答えが返ってくる。
「こんな初歩的なこと……」と思っても、先生が「あ、それはよく聞かれます」と返せば、安心できる。
質問のしやすさは、能力ではなく、環境で決まります。
よく聞かれる質問3つ
「こんなこと聞くのは自分だけかも」と思っている方へ。
私が実際によく聞かれる質問を3つ書きます。
「あまり性能の良いパソコンを持ってないんですけど、大丈夫ですか?」
大丈夫です。Zoomがちゃんと動けば、スペックは十分です。MacでもWindowsでも問題ありません。
「仕事の休みが不定期で、レッスン日時も不規則になりそうなんですけど、大丈夫ですか?」
毎回、その回の最後に次回の日時を決めるので、固定の曜日でなくて構いません。急な変更もLINEで連絡いただければ対応します。
「物覚えが悪いので、先生の予定通りに進められるか心配です。」
予定は、あなたに合わせて決めます。大枠のカリキュラムは決まっていますが、どこに時間をかけて、どこに重点を置くかは、あなたの現在地とゴール次第です。合わせるのは、こちらです。
3つとも、まったく恥ずかしい質問ではありません。むしろ、聞いてくれたおかげで不安を減らせる。
「ちゃんと質問できる人」は、実は少数派
私自身の経験からも言えます。
サイバーエージェントに入ったとき、クライアントとの打ち合わせで内容が分からず、うまく質問もできなかった時期がありました。振られても答えられない。意見も言えない。
30年前の私でも、そうでした。
質問できないのは、能力が低いからではありません。「何が分からないか」が分からないからです。
分からない状態を、そのまま持ってきてもらえればいい。一緒に「何が分からないか」を整理するところから始めます。
質問は「練習」できます
少し意外に聞こえるかもしれませんが、質問にも慣れがあります。
最初のレッスンで質問がうまくできなかった方も、3回目、4回目になると、「ここがこうなっているんですけど、これで合ってますか?」と自然に聞けるようになっていきます。
なぜかというと、質問しても大丈夫だと分かるからです。
怒られない。呆れられない。「そんなことも分からないの」と言われない。その経験が積み重なると、質問することへの抵抗が下がります。
質問は、スキルです。練習すれば上手くなります。
この教室が不要な人
率直に書きます。
自分で調べて、自分で解決できる方には、この教室は不要です。分からないことがあっても、AIに聞いたり検索したりして前に進められるなら、質問する相手は必要ありません。
また、質問すること自体に抵抗がない方——たとえばチャットやフォーラムで気軽に聞ける方——も、無理に教室に来る必要はないと思います。
教室に来る意味があるのは、聞きたいことはあるのに聞けない、何をどう聞けばいいか分からない、という方です。
聞けないまま3ヶ月経つより、聞いて3分で解決する方がいい
一人で悩んでいる時間が一番もったいない。
エラーが出て、3日間調べて解決できなかったものが、聞けば3分で解決することがあります。
質問できる環境にいるかどうかで、学習の速度は大きく変わります。
宿題で詰まったとき、次のレッスンまで待てないときは、LINEやメールで聞いていただいて構いません。どんなことが聞けるかは質問できる範囲で書いています。
恥ずかしい質問なんて、ありません
「こんな初歩的なこと聞いていいのかな」
いいです。むしろ、聞いてください。
初歩の質問は、講師にとって一番ありがたい情報です。どこで詰まるかが分かれば、次のレッスンの進め方が決まるので。
恥ずかしいと思う必要は、まったくありません。
質問の練習だと思って来てください。何を聞いても大丈夫です。
「自分の目的に合う学び方が分からない」という方は、何から学べばいい?——目的別の学習ルートも参考にしてください。
