「約30万円のスクール入会を検討している知人がいるのですが、その金額に疑問を感じます」
「元が取れるのでしょうか?」
こういう相談は、本人だけでなく周りの人からも来ます。家族が心配して調べている。友人が止めに入ろうとしている。払う前に「回収できるのか」を確かめたい気持ちは、完全に正しいです。
だから、ごまかさずに計算してみます。
あなたの目的によって、回収の仕方がまったく違います。全員に同じ答えは出せないので、目的別に分けます。
当教室の月謝と総額を全部出します
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 入会金 | 0円 |
| 初期費用 | 0円 |
| 月謝 | 48,000円+税 or 60,000円+税(月額・講座により異なる) |
| サーバー・ドメイン | 受講中は無料。自分で契約する場合は年15,000円程度 |
| AIツール | 使う場合は月3,500円程度(各社へ実費) |
教室に払うお金は月謝だけです。入会金も教材費もありません。
講座の期間は目的によって異なります。
| 講座 | 回数 | 期間 | 月謝 | 総額(税込概算) |
|---|---|---|---|---|
| WordPressで簡単なHP作成 | 全16回 | 4ヶ月 | 48,000円+税 | 約21万円 |
| WordPressで自由に作成できる | 全24回 | 6ヶ月 | 48,000円+税 | 約32万円 |
| 副業の講座 | 全24回 | 6ヶ月 | 60,000円+税 | 約40万円 |
| 仕事にして食べていける | 全48回 | 12ヶ月 | 60,000円+税 | 約79万円 |
これが、回収すべき金額です。
目的別に、回収を計算します
ケース1:自分の店・会社のサイトが欲しい社長さん・店主さん
この目的の方は、一番回収しやすいです。
制作会社にサイトを依頼すると、相場は30万〜80万円。さらに月々の更新費や保守費がかかります。年間で5万〜20万円程度。
実際にこういう方がいました。制作会社に見積もりを取ったら60万円と言われた旅館業のサイトを、講座を受けて自分で作れるようになった方です。40代の男性で、WordPressの講座を受講されました。
計算してみます。
| 制作会社に頼む場合 | 自分で作る場合 | |
|---|---|---|
| 初期制作費 | 60万円 | 0円(自分で作る) |
| 講座の費用 | — | 約21万円 |
| 年間の保守・更新費 | 5万〜15万円 | 0円(自分でやる) |
| 2年目以降の追加ページ | 都度見積もり | 0円(自分で作れる) |
1年目の時点で、すでに約39万円の差が出ています。2年目以降は保守費がかからない分、差はどんどん開きます。
しかも、この方はその後、イベントのサイトも自分で作っています。1回学んだ技術は、2回目以降にも使えます。制作費が1回きりではなく、永続的にゼロになる。
これが一番分かりやすい回収パターンです。
ケース2:副業でサイト制作をしたい人
副業の場合、回収の基準は受注した案件の報酬です。
講座の総額が約40万円(副業の講座)。仮に1件15万円の案件を請けられるようになったら、3件目で回収です。
ただ、ここには前提があります。案件が取れなければ、ゼロです。
技術を身につけたからといって自動的に仕事が来るわけではありません。どうやって選ばれるか、どう値段を付けるかまで含めて学ぶ必要があります。副業の講座で見積りの作り方や提案の仕方まで扱っているのは、そのためです。
「作れるようになるだけの教室にお金はかけなくていい」——これは私自身の考えです。お金をかけて学ぶなら、作った先まで見えている必要があります。(この考え方について、詳しくは作れるだけでは意味がないで書いています。)
ケース3:会社でHP担当にされた会社員
この場合、回収は外注費の削減と業務時間の削減で見ます。
会社が制作会社にサイトの更新を頼むと、1回の修正で5,000円〜3万円。月に何回か頼んでいたら、年間で数十万円になります。
講座を受けて自分で更新できるようになれば、この費用がゼロになる。会社に「自分で学んで対応します」と提案して、講座の費用を会社に負担してもらっている方もいます。
回収の計算は、会社の状況によって変わります。ただ、講座4(目の前のホームページを自由に更新できるようになる講座)は全4回・1ヶ月〜です。費用も一番抑えられます。
ケース4:学生、または趣味で作りたい人
金額での回収は、期待しない方がいいです。
学生が講座を受ける目的は、就職活動でポートフォリオを見せること。趣味の方は、自分の好きなものを形にすること。どちらも、直接的にお金が返ってくるわけではない。
ただし、間接的な回収はあります。
学んだスキルが就職に有利に働いた場合、その後の収入で回収できます。趣味のサイトがきっかけで仕事につながったケースも、ゼロではありません。
でも、そこを期待して始めるのはおすすめしません。
趣味で作りたい方に言いたいのは、その気持ちに価値があるということです。回収できるかどうかだけが判断基準になると、「じゃあやめておこう」になる。それが正しい判断だと感じるなら、やめた方がいい。でも、作りたいと思っている気持ちの方が強いなら、金額の話とは切り分けて考えてほしいんです。
元が取れないケースも正直に書きます
すべての人が回収できるわけじゃありません。
回収が難しいケースは、2つあります。
1つ目は、目的が曖昧なまま始めた場合。
「なんとなくスキルがあった方がいいかな」で始めると、途中で手が止まりやすい。何を作るか決まっていないから、学んだことの使い道がない。結局、知識だけが残って、成果にはならない。
2つ目は、時間を確保できなかった場合。
レッスンは週1回ですが、自分で手を動かす時間がまったくないと、進みが遅くなります。仕事が忙しすぎて宿題に一度も手をつけられなかった——そうなると、期間が延びるか、身につかないまま終わる可能性はあります。
こういう場合は、始める前に相談してほしいんです。体験レッスンで「今こういう状況なんですが、大丈夫ですか」と聞いてもらえたら、正直にお答えします。難しそうなら、タイミングを変えた方がいいと言います。
月謝制だから、損失の上限は「最後に払った1ヶ月分」
もう一つ、大事なことを書いておきます。
月謝制にしている理由は、むしろ途中でやめられるようにするためです。入会金も初期費用もないので、始めるときのハードルが低い代わりに、合わなければいつでも止められます。(月謝制の考え方については、途中でやめられるかで詳しく書いています。)
一括で30万円、50万円を払うスクールの場合、途中でやめても返金されないことがほとんどです。月謝制なら、損失の上限は「最後に払った1ヶ月分」です。
また、すでにある程度の知識がある方は、できるところは確認だけしてざっと飛ばし、レッスン回数を減らすことも可能です。回数が減れば、総額も下がります。(この仕組みについても、詳しくは自分のペースで長期的に学ぶで書いています。)
計算した結果を、どう判断するか
ここまでの計算を見て、2つのことが分かったと思います。
1つは、目的によって回収のスピードがまったく違うこと。自分の店のサイトを作りたい方は1年以内に回収できる可能性が高い。副業なら案件次第。学生や趣味の方は金額での回収を基準にすべきではない。
もう1つは、回収できるかどうかは、結局「何を作るか」と「どれだけ手を動かすか」で決まること。講座を受けたから自動的に回収できるわけではありません。
「自分の目的に合う学び方が分からない」という方は、何から学べばいい?——目的別の学習ルートも参考にしてください。
体験レッスンでは、あなたの目的での回収シミュレーションをお出しします。ここで書いたような計算を、あなたの状況に合わせて一緒にやります。「回収できそうにない」と判断したら、正直にそう言います。
