「独学でwebデザインのフリーランスになることは難しいのでしょうか」
21歳の方からの投稿でした。もう一つ。
「経験1年で独立したいのですが、現実的に可能ですか」
こちらは、制作会社に勤めている方からの相談です。
年齢も立場も違いますが、聞きたいことは同じです。ホームページ制作で、食べていけるのか。
私はフリーランスとして30年間、この仕事で食べてきました。大手企業、自治体、芸能事務所のサイトを手がけてきました。だから、この問いには答えなければいけないと思っています。
結論から。食べていけます。ただし、作れるだけでは無理です。
「制作会社で3〜5年」は唯一の道ではない
「制作会社で3〜5年の実務経験を積んでから独立するのがセオリーだ」——よく聞く話です。
間違ってはいません。でも、それが唯一の道ではないのも事実です。
制作会社に勤めるのは、技術だけでなく、クライアント対応や進行管理を学べるからです。でも今はAIの登場で状況が変わりました。制作のスピードが上がった分、会社に入らなくても手に入るものが増えている。
逆に、会社にいても手に入らないものもあります。自分で仕事を取る力。自分で値段を決める力。自分で成果を出す力。——これは独立しないと身につかない。
30年食べてこられた要因を、分解します
私の場合、食べてこられた理由は4つです。
1つ目は、技術。これは最低条件です。作れなければ話が始まらない。ただ、技術だけで食べている人は、実はほとんどいません。
2つ目は、営業力——ただし、私は16年間、営業をしていません。営業社員を雇ったこともありますが、思ったような成果が出なかった。代わりに自分のサイトだけで新規クライアントを獲得してきました。
なぜそれが可能かというと、サイトで成果を出せるからです。サイトで成果が出れば、次も頼まれる。紹介も起きる。営業しなくても仕事が回る状態を作れる。
3つ目は、継続顧客。一度作って終わりではなく、その後の運用・改善も含めて長く関わる。すると毎月安定した収入が生まれます。
4つ目は、変化への適応。30年の間に、HTML手打ちからFlash、WordPress、そしてAI。技術は何度も入れ替わりました。その都度、学び直してきた。やめようと思ったことは一度もありません。
独立できない人の共通点
私は相談を受けるとき、全員に「できます」とは言いません。独立が向かない人には、共通点があるからです。
① 作ることしか興味がない
デザインやコーディングは好き。でも、クライアントと話すのは面倒。営業なんてしたくない。——その気持ちは分かります。でも、独立するということは、自分で仕事を作るということです。作るだけなら、会社にいた方がいい。
② 人に会えない
フリーランスは一人で作業する時間が長いのは事実です。でも、クライアントとの打ち合わせ、ヒアリング、提案——人と向き合う仕事が半分以上です。「人と会わない仕事だ」と思っているなら、実態は違います。
③ 値段を決められない
「いくらで請ければいいですか」と聞かれることがあります。自分で決めるしかありません。相場はありますが、相場通りに出しても選ばれるとは限らない。自分の仕事の価値を言語化して、根拠のある値段をつけられないと、安い案件に流されるだけです。
AI時代の分岐点
もう一つ、今この時点で考えなければいけないことがあります。
単純にコーディングだけをする仕事は、消えつつあります。AIが同じことをできるようになったからです。クラウドワークスで5万円のサイト制作を受けたいですか。5,000円のホームページ更新を受けたいですか。そういう仕事でさえ、応募者が殺到して取れないのが現実です。
一方で、企画から納品まで、マーケティングまで含めて巻き取れる人の単価は上がっています。
AIは制作を代替しますが、「このクライアントには何が必要か」を考えることは代替しません。戦略を立てて、AIを使って実行して、成果を検証する。そこまでできる人は、今この瞬間、足りていません。AI時代にWeb制作を学ぶ意味についても書いています。
50代からWeb制作を学び始めたEnzoさん
Enzoさん。50代の男性です。Web制作を1から学び、仕事にして食べていきたい、と相談を受けました。
人生がかかっている話だと思ったので、オンラインではなく直接お会いしました。
そこで、厳しいことを全部伝えました。
Web業界の現実。今の仕事よりも大変になる可能性が高いこと。作れるようになるだけでは仕事がないこと。仕事を取れないこと。成果を出せるWebを作れるようにならないと、収入にはならないこと。
夢を見るのではなく、現実を見てください。覚悟があるなら連絡ください——そう伝えて、その日は別れました。
翌日、「本気でやるのでお願いします」と連絡が来ました。
ただし条件をつけました。「収入が出るまで、今の仕事を絶対に辞めないでください」。レッスンの途中で断念してしまうこともあるかもしれない、と思ったからです。
食べていくために必要な5つを、12ヶ月で身につける
Enzoさんが受けているのは、「ホームページ作成を仕事にして食べていけるようになる講座」です。全48回・12ヶ月。この教室で最も長く、最も本気度が求められる講座です。
なぜ48回なのか。12ヶ月なのか。
食べていくために必要なことが、全部で5つあるからです。
- 成果を出せるWebを作れるようになる
- AIを活用できる人になる
- 実績を作る
- 特定の領域のWeb制作を専門にする
- 副業でアフィリエイトサイトを量産できるようになる
「どれか」ではありません。全部です。
これを全部身につけるには、12ヶ月が必要です。短縮はできません。
企画、ライティング、制作、SEO、アクセス解析、コンテンツマーケティング。——制作の技術だけでなく、仕事として回すために必要なこと全部をやります。
作れるようになるだけで、いいですか?
ここまで読んで、「やっぱりやりたい」と思った方。
もう一度聞きます。作れるようになるだけで、いいですか。
作れる人は何万人もいます。長い人で30年。AIでも作れるようになりました。その中で、あなたはどうやって選ばれるようになりますか。
この問いに答えを出せるかどうかが、独立できるかどうかの分かれ目です。自分のゴールを整理するには、ゴールの4段階も参考になります。
覚悟がある人は、ちゃんと食べていける
厳しいことばかり書きました。でも、理由があります。
この判断を間違えると、人生に大きな影響が出るからです。「とりあえず辞めてから考える」では、生活が立ち行かなくなる。
でも逆に言えば、覚悟を持って臨む人は、ちゃんと食べていける世界です。私がそうですし、私のクライアントの中にもフリーランスで成功している人はいます。
大事なのは、正しい順番で準備することです。
人生がかかった選択です。申し込む前に、適性も含めて相談してください。難しいと判断したら、正直にそう言います。
「自分の目的に合う学び方が分からない」という方は、何から学べばいい?——目的別の学習ルートも参考にしてください。
