「スクールに申し込みましたが、まだ受講は始まっていません。クーリングオフはできますか?」
知恵袋にあった、30代主婦の投稿です。
この方は、申し込んだ直後に不安になっています。まだ1回も受けていないのに、もうやめたくなっている。
なぜこういうことが起きるのか。構造の問題です。
一括前払いの構造的なリスク
多くのスクールは、受講料を一括で前払いする仕組みです。30万円、40万円、中には80万円を超えるものもあります。料金相場の内訳も参考にしてください。
一括前払いには、構造的に3つのリスクがあります。
1つ目。合わなくても辞めにくい。
30万円払ったあとに「なんか違う」と感じても、心理的に辞められません。「もったいない」という気持ちが出ます。結果、合わないまま通い続けるか、途中で行かなくなって全額を捨てることになります。
2つ目。教室側に、選ばれ続ける緊張感がない。
お金を全額もらった時点で、教室側の仕事は半分終わっています。極端な話、生徒が途中で来なくなっても、売上は変わりません。これは教室が悪いという話ではなく、仕組みがそうさせてしまうということです。
3つ目。分割ローンの場合、やめても支払いだけ続く。
受講料が高額なので、分割払い(ローン)を勧められることがあります。途中でやめても、ローンの支払いは続きます。通っていない教室のお金を、毎月払い続ける。これは実際に起きていることです。
契約前に必ず確認する4つのこと
教室に申し込む前に、以下の4つを文字で確認してください。口頭での説明だけでは不十分です。
確認1|解約条件
途中でやめたい場合、何日前までに申し出ればいいのか。違約金はあるのか。残りの受講料はどうなるのか。「途中解約はできません」と書いてある場合、それは契約上の縛りです。
確認2|返金規定
返金があるとしたら、いつまでに申し出れば対象になるのか。全額なのか、一部なのか。手数料は引かれるのか。返金保証を謳っている教室でも、条件を読むと対象外になるケースがあります。
確認3|クーリングオフの適用
特定継続的役務提供に該当する場合、契約から8日以内ならクーリングオフが可能です。ただし、オンラインのみの教室には適用されない場合があります。契約書に何と書いてあるか、必ず確認してください。
確認4|追加費用
受講料以外にかかるお金はあるか。教材費、サーバー費、ツール費、検定費用、卒業制作の費用——後から出てくるものがないか、最初に全部聞いてください。隠れコストについても確認しておくと安心です。
月謝制にした2つの理由
うちが月謝制にしている理由は2つです。
始めやすいこと。途中でやめられること。
入会金は0円です。初期費用も0円です。まとまったお金を用意する必要はありません。
月謝を毎月払って、毎月レッスンを受ける。やめたくなったら、翌月からやめればいい。最後まで受講する縛りは一切設けていません。
月謝制は、教室側が毎月選ばれ続けなければならない仕組みです。
一括前払いなら、お金を受け取った時点で教室の売上は確定します。月謝制だと、毎月のレッスンが生徒にとって価値がなければ、翌月にはいなくなります。その緊張感を、教室側が持ち続ける仕組みです。
損失の上限が決まっている
一括前払いで30万円を払った場合、合わなかったときの損失は最大30万円です。
月謝制の場合、1ヶ月だけ試して合わなければ、損失は月謝1ヶ月分です。
どちらが安全かは、計算するまでもありません。
「途中でやめたいのにやめられない」が起きない構造
やめたいのにやめられない。やめたのに支払いだけ続く。そういう教室にはしたくなかったんです。
月謝制にしたのは、お客さんを引き留めたくないからです。しっかり身につくレッスンを提供していれば、途中でやめる人はいないと思っています。
ちなみに、いまのところ途中でやめた方はいません。とはいえ、まだ人数が少ないので、参考程度に。
料金の全体像
教室に払うお金を、全部書きます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 入会金 | 0円 |
| 初期費用 | 0円 |
| 月謝 | 48,000円 または 60,000円(+税) |
| 教室に払うお金 | 月謝だけ |
これ以外に、教室に払うお金はありません。
サーバーやドメイン、AIツールの費用がかかる場合がありますが、それは各サービス会社に直接払う実費です。私が受け取るお金ではありません。受講中はサーバーとドメインを無料で使えるので、最初から自分で契約する必要もありません。
他の教室でも解約条件は必ず確認する
他の教室を検討する場合も、途中解約の条件は必ず確認してください。
- 途中でやめたら、残りの受講料はどうなるか
- 返金はあるのか。あるなら条件は何か
- 分割払いの場合、やめた後も支払いが続くのか
- 「途中解約不可」と書いてあったら、それを受け入れられるか
申し込む前に確認すること。申し込んだ後では遅いので。比較チェックリストも活用してください。
冒頭の知恵袋の投稿のように、申し込んでから慌てる状態は、構造的に防げます。防ぐためには、最初に聞く。文字で確認する。これだけです。
契約の話もします
うちは契約書を交わしています。月謝制であっても、お互いの約束事を書面にしておく方が、どちらにとっても安全です。
本業の方でも、以前は口約束に近い形で進めていた時期がありました。途中解約でトラブルになったこともあります。その経験を経て、今はきちんと契約書を交わすようにしています。
契約書があること自体は、教室の信頼性の証拠です。契約書がない教室は、逆に注意してください。何かあったときに、何も守ってくれないということなので。
まず1ヶ月だけ試す、という考え方でも構いません。
「自分の目的に合う学び方が分からない」という方は、何から学べばいい?——目的別の学習ルートも参考にしてください。
